【人類最大の発明】「複利」とは?
天才科学者アインシュタインはかつてこう言ったといいます。
「複利は人類最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」
Compound interest is man’s greatest invention. He who understands it, earns it. He who doesn’t pays it.
現代物理学の基礎を築いた20世紀最大の物理学者にここまで言わしめた「複利」とは一体何でしょうか。
それはアリス・シュローダーが著した、世界一の投資家の1人ウォーレン・バフェット伝の名となった「スノーボール」、つまり「雪だるま」を例にするとわかりやすいでしょう。
皆さんは雪だるまは作ったことはあるでしょうか。
「雪だるま」は最初に小さな雪玉を作り、それを雪の上で転がすことでできます。初めは手のひらに収まるほど小さいですが、雪の上で転がしていくことで雪玉の表面に雪が付着してだんだん大きくなります。
重要なのはこの雪玉の「表面積」です。大きな雪玉ほどその表面積は大きくなるため、雪が付着する面積が大きくなればなるほど雪玉の成長速度も上がるのです。
大きくなった雪玉は重さも増し、その重みによってさらに雪を付着させることで、最終的には雪のない地面が見えるようになるほど多くの雪を付着させていきます。
借金や投資の世界でよく言われる「雪だるま式」とはこのことを表しています。バフェットの好きな言葉の1つ「株式投資はスノーボール」というのは、彼の投資哲学と「複利」によって「雪だるま式」に増えていった彼の資産を表しているのです。
例えば、1年で10%資産が増えるとしましょう。もともと1万円を投資していたとすれば次の年には1万1000円(1万×1.1)になります。この時増えた1000円を再び投資すれば(再投資)、3年目はこの1万1000円の10%が増えます。
たった数年で増える資産はわずかですが、1万円の10%(1000円)と10万円の10%(1万円)では大きさが全然違います。これを利用することで資産が「雪だるま」のように成長していくのです。
投資によって得た利益を元本に加えることで、次の期間にはより大きな元本に対して利益がつく、これこそが複利です。
以下に、元本10万円を年利5%の複利で10年間運用した場合の金額の推移を表にまとめました。
年数 | 金額(円) | 増加分(前年との差額) |
---|---|---|
0年 | 100,000 | – |
1年 | 105,000 | +5,000 |
2年 | 110,250 | +5,250 |
3年 | 115,763 | +5,513 |
4年 | 121,551 | +5,788 |
5年 | 127,628 | +6,077 |
6年 | 134,009 | +6,381 |
7年 | 140,710 | +6,701 |
8年 | 147,746 | +7,036 |
9年 | 155,134 | +7,388 |
10年 | 162,891 | +7,757 |
年数を経るごとに増加分が増していくのが見て取れます。これに積立投資を組み合わせれば資産はさらに増大します。
複利の考え方は当然、一定の利率で元本が減っていくような逆の場合にも影響します。例えば、投資にかかる手数料が1年で5%だとすると、今度は反対に投資している金額が増えるほど多くの手数料を取られてしまうことになります。お金を借りる場合に発生する利息も同様です。
まさにアインシュタインの言う通り「知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」のです。
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