【投資の鉄則】「分散投資」のすすめ

投資をしない人は円一極集中の投資家

 投資に興味を持っている方なら誰しも「分散投資」の重要性について、耳にしたことがあるでしょう。
 「分散投資」とは、資金をあらゆる資産に分散させ、リスクを最小化していくプロセスの事です。

 投資可能な資産には、株式や債券、コモディティだけでなく、仮想通貨や法定通貨を含むあらゆる通貨が含まれます。では、投資をしない人はリスクゼロなのでしょうか。

 投資をしない人は資産の多くを「現金」で保有しますが、それは「円一極集中」をしている投資家と同じことです。例えば、円という通貨の信用が揺らいだ時、その人は大きなリスクを抱えることになります。

 円の信用が揺らぐなんてことはあり得ないと感じている人にとっても、時が経てばインフレや物価高騰によってあなたの手元にある現金の価値は目減りしていき、今の100万円で買えるものが未来に同じ額で買えるかはわかりません。

 「分散投資」の重要性は、投資をしていない人にとっても大切なのです。

Don’t put all your eggs in one basket.

 なぜ私たちは「分散投資」をし続けなくてはならないのか。それは未来は誰にも「予測不能」であり、私たちが「不確実性の高い」世界に住んでいるからです。

 「卵を一つのカゴに入れるな(Don’t put all your eggs in one basket.)」

という言葉はあまりに有名ですが、「分散投資」の重要性を語る上でこの上ない表現です。あなたが持っている全ての卵を1つのカゴに入れておけば、そのカゴが何かの拍子に衝撃を受けた場合にあなたは卵をすべて失うことになります。

 これと同じように、あなたが1つの資産(例え円であっても)にすべての資金を投じていれば、何かの拍子にあなたはその多くを失ってしまうかもしれません。

 あなたが投じる資金が0になっても構わないというなら話は別ですが、長期的に相場の世界に留まりたい方はなるべく資金を分散させることをお勧めします。

どのように分散するか

 一口に「分散投資」と言っても、そのやり方は様々です。
 基本的にはありとあらゆる、より多くの資産に資金を投じればいいのですが、その組み合わせは無限にあります。

 例えば、株式一つとってもあらゆる銘柄があります。基本的に私は個別株ではなく、ETF(上場投資信託)のようなあらゆる銘柄がパックになった商品を選ぶことをお勧めします。それだけである程度のリスク分散ができるからです。

 しかし、株式だけではリスクがあるかもしれません。あなたの年齢や余裕資金に応じて、債券などに投資することも素晴らしいでしょう。分散投資とは単に分散させるだけでなく、あなたの予測に応じて振り向ける資金の比率を変えていくことが重要です。

 例えば、(すごく単純に言うと)歴史的に株式と金はトレードオフの関係にあります。株式市場が後退すれば、人々は安全資産である金に資金を振り向ける、逆もまた然りです。
 このような資産に分散していると、一方が下がった時に一方が上がるためリスクを抑えられます。それではゼロサムだと感じた方は経済は「振り子」のようなものだと考えるとよいでしょう。

 未来は予測不可能ですが、歴史的にみて経済は「振り子」のようなものです。あらゆる資産は長期的にみて上がっていますが、短期的には上がっては下がるというサイクルを繰り返しています。

 投資の基本は「安く買って高く売る」ことです。
 分散した資産の中で高くなったものを売って、その資金を安くなったものに振り分けるという単純作業を繰り返すことであなたの資産はだんだん大きくなっていきます。ただ、これはそんなに簡単な話ではありません。

 ただ、分散をしていることで、あなたの資産が底をつく(もしくはそれに近い状況)は回避することができます。実はこれこそが投資で最も重要な考え方です。

 わたしができることは「分散投資」の重要性とそのためのヒントをお伝えすることだけです。どのように分散するかは皆さん各々次第です。
 リスクを取りたい方(もちろん自己責任で)は積極的に集中投資をすればいいと思いますし、取りたくない方はできるだけ分散してください。

 分散は私たちの年齢・収入・資金・性向・価値観・目的によってあらゆるパターンが考えられます。どんな資産に期待を寄せ、どんなポートフォリオを組むかは皆さんの自由です。
 ただ、どんな場合でも忘れてはならないことは、「未来は誰にも予測できず、世界は不確実」だということです。分散はこれによるリスクを最小限にするための知恵です。長く投資家でありたいなら必ず分散しましょう。

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