【読書】「知の巨人」を目指して――生成AIと作った、教養の入門書35冊
幅広い知識と教養を身につけるために、私たちは何を読むべきだろうか。
「読書が好きだけどそれほど時間が割けないから珠玉のリストが欲しい」
「教養を身に着けたいけどたくさんの本を読むことは苦手だ」
という私のような方に向けて、この問いに対する私にとっての1つの解を提示したい。
知識は、優位に立つための手段ではない
私にとって、知識や教養とは、他人に対して知識的な優位に立つための手段ではない。 広範な分野の知識をかいつまんでおくことで、別世界の知識や知見が結びつき、自分の頭の中で面白い化学反応が起こる。その喜びを、私は大切にしている。この化学反応は、本と本の間だけでなく、本と日常生活の間にも生じる。
もう一つ大切にしているのが、「好奇心」である。 自分の欲求の赴くままに、知りたいことを本を通じて探求する。そして、そのさらに先には、あらゆる分野に共通する普遍的な原理を追求するという、人生を通じたテーマがある。
絶対的な真理は存在しない、しかし追求は続ける
ここで誤解してほしくないのは、普遍的な原理を追求することが、「普遍的で絶対的な原理や真理がこの世に存在する」という価値観に基づいているわけではない、という点だ。どれだけ知識を得ようとも、イデオロギーに染まらず、柔軟な思考を持ち続けながら、横断的な原理を探求し続ける。その試み自体が、私にとっての喜びなのである。
柔軟であることはとても重要だが、多くの人にとって(伝統的にも私自身にとっても)簡単なことではない。 人は、説得力のある説明や知見を得るたびに、それを絶対的な原理として認識し、それを否定する論理を無意識に(あるいは意識的に)はねのけてしまう習性がある。絶対的な原理や真理は存在しない。しかし、その追求は継続していく。そうした姿勢こそが、真の知性と呼べるものだと私は信じている。
あらゆる分野をつまみ食いするように学ぶことは、短期的には、あまり大きな影響を持たないかもしれない。しかし、それを少しずつ続けていくうちに、横断的な知識が結びつき合い、長期的には「知の巨人」と呼ばれるような存在に近づけるのではないか。これが、今のところの私の見解である。
「巨人の肩」に乗る
これまで私は、名著と呼ばれる多くの本を読んできた。そこで実感するのは、私たちが「巨人の肩」に乗っていられることの強みである。人類がこれまで積み重ねてきた知識を、その発展の過程とともに追っていくこともできるし、最新のものから遡っていくこともできる。あるいは、理解が深まると思われる順序で読んでいくことも可能だ。
そこで私は、「幅広い教養を身につけるための必読書とその順番」について、ChatGPTに聞いてみることにした。 何度か壁打ちを重ねながら、歴史・哲学・心理学・科学・宗教・神話・経済・政治・社会・投資・美術という分野について、まず入門として読むべき良書と、その順番を出してもらった。
ここには、私のこれまでの興味やChatGPTとの会話の流れをもとに、AIが独自に判断して含めた書籍もあることには注意しておきたい。もちろん、完璧ではない。書名や著者が正確かどうかは、手に取る前に確認しておくのが安全だろう。
読書は好きだけれど乱読にはあまり向かない、あるいは指針があったほうが読書がはかどる。そんな方には、生成AI(ChatGPTでもClaudeでもGeminiでも)に、自分専用のリストを作ってもらうことを強くお勧めする。
自分の希望と照らし合わせて納得感のあるリストを作成し、それを順番に読んでいくことを、私はライフワークの一つとして始めている。 すでに読んだことのある本も含まれているが、このリストは「世界への解像度が上がっていく順番」で出力してもらっているため、その順序には忠実に読み進めることにしている。最初の数冊は、すでに読み終えた。
もちろんライフワークなので、ゆっくりと読み進めていくつもりだ。ただし、途中で他の本が読みたくなった場合は、そちらを優先する。好奇心の熱が冷めないうちに読みたい本を読むことこそが、最良の知識習得につながると考えているからだ。
私の入門書リスト
以下に、私のリストを紹介する。ChatGPTに聞いたとはいえ、何度も壁打ちを重ねたうえで、私自身が納得したリストであることには留意してほしい。なお、邦訳が見当たらない書籍や、実在を確認できなかった書籍は、同じ趣旨の別の本に差し替えている。これを読み終えたら、そのことをChatGPTに伝えたうえで、次は中級者向けのリストを作成してもらうつもりだ。
人類史・世界史
- 『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ)
- 『銃・病原菌・鉄』(ジャレド・ダイアモンド)
- 『文明論之概略』(福澤諭吉)
- 『歴史とは何か』(エドワード・ハレット・カー)
自然科学・脳・生命
- 『コスモス』(カール・セーガン)
- 『科学革命の構造』(トーマス・クーン)
- 『利己的な遺伝子』(リチャード・ドーキンス)
- 『脳のなかの幽霊』(V・S・ラマチャンドラン)
哲学・思考法
- 『ソフィーの世界』(ヨースタイン・ゴルデル)
- 『西洋哲学史』(バートランド・ラッセル)
- 『哲学と宗教全史』(出口治明)
- 『本を読む本』(モーティマー・J・アドラー、チャールズ・ヴァン・ドーレン)
心理学・人間行動
- 『マイヤーズ心理学』(デヴィッド・G・マイヤーズ)
- 『ファスト&スロー』(ダニエル・カーネマン)
- 『人間と象徴』(カール・グスタフ・ユング)
- 『影響力の武器』(ロバート・B・チャルディーニ)
宗教・神話・文化
- 『世界の宗教』(ヒューストン・スミス)
- 『千の顔を持つ英雄』(ジョーゼフ・キャンベル)
- 『金枝篇』(ジェームズ・ジョージ・フレーザー)
社会学・テクノロジー・現代論
- 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(マックス・ヴェーバー)
- 『メディア論』(マーシャル・マクルーハン)
- 『ネット・バカ――インターネットが私たちの脳に与えている影響』(ニコラス・カー)
- 『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム)
経済・政治・社会
- 『マンキュー入門経済学』(N・グレゴリー・マンキュー)
- 『デモクラシーとは何か』(ロバート・A・ダール)
- 『20世紀の歴史 両極端の時代』(エリック・ホブズボーム)
投資
- 『ウォール街のランダム・ウォーカー』(バートン・マルキール)
- 『サイコロジー・オブ・マネー』(モーガン・ハウセル)
- 『賢明なる投資家』(ベンジャミン・グレアム)
- 『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス)
美術
- 『増補新版 西洋美術史』(高階秀爾 監修)
- 『日本美術史』(辻惟雄)
- 『見るということ』(ジョン・バージャー)
- 『現代アートとは何か』(小崎哲哉)
- 『美術の物語』(エルンスト・H・ゴンブリッチ)


